新大阪 から 新横浜 まで、
それなりの時間を読書に当てようとしていた。
文庫本を片手に、 駅で買ったコーヒーを飲む。
車窓の外の景色に目をむけた。
目 と 頭 が ふわっと変化していくのがわかった。
ボーっとでもなく、 じいっとでもなく、
ただ、 外の遠い景色に目を向けていたかった。
日ごろの視野の距離感と、
日ごろの目から入る情報を、
気持ちよい時間の速さで 更新していた。
文庫本は、 いつの間にか
手の中から、 かばんの中へ。
新大阪 から 新横浜 まで、
木々や 山や 草や 花や 稲や 屋根や 光や。。
そんなものを 次々と見る事に、
それなりの時間を、 たっぷりと使った。
晴れた、 5月のある日の出来事。
入り口で 招待状を出し、 チケットを受け取った。
大きな絵が並ぶ フロアーを ゆっくりと歩き始めた。
事前に聞いていたその題材の絵を 見つけようと、
目だけは 走っていた。
1階には なさそうだ。。 と 2階へ。
フロアーにあがると ひときわ大きく その絵が 目に入った。
あ、 あれだ。 足を速め、 その絵に向かった。
”大きな1輪の花の絵” 、 きっと これだ。
ひきつけられるような、 近づいてくるような、
ほんわかする気持ちになる、 その絵を じっと見ていた。
これが、 その絵だよね。。 と 確かめるのに、
周りの絵で 花の絵がないか ざっと 見渡し、
絵の横にかかれた 題名 を 確かめた。
『春』 。
題名の合致 を 確かめた安心感と同時に
大きな はてなマークが 頭を埋め尽くした。
名前。
自分の先入観との 唯一の不一致。
予想外の驚きは しばらく忘れるとことして、
しばし その絵を、 たっぷりと 楽しんだ。
圧倒されるのに、 やさしくなれる、
本当に 不思議な、 素敵な絵でした。
とびきりの散歩日和。
大きな上野の公園を 大回りして1周。
春の日差しと、 春の心地よい風を
たっぷりと堪能した。
先入観のつくった あや を すこしづつほぐしながら。
素敵な絵を見せて頂いたことに 感謝。